初期虫歯は再石灰化で自然治癒が可能であることを解説します。
虫歯=歯医者の治療、というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
実は、初期虫歯であれば、普段の歯磨きのひと工夫で自然治癒できる場合もあるんです。
そこで今回は、虫歯の進行を左右する脱灰と再石灰化のメカニズムについてまとめました。
虫歯の進行を食い止めるうえで大切なのが、再石灰化が正しく行われる環境づくりです。
市販の歯磨き粉にも含まれているフッ素が、口内環境を整えるための鍵を握っています。
歯をいつまでも健康な状態に保ちたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
 

再石灰化とは

食事に含まれる炭水化物や砂糖は、虫歯の原因菌であるミュータンス菌が作る歯垢の材料になります。
歯垢はプラークとも呼ばれます。
ミュータンス菌は、ねばねばしたプラークの中で増殖しながら酸を作り出すため、食後は口の中が酸性の状態に。
しかし、しばらくすると唾液の働きによって徐々にpHが元の状態に戻ります。
ミュータンス菌の酸によって、いったん溶け出た歯のリンやカルシウムが、エナメル質に戻ることを「再石灰化」というのです。

脱灰とは

そもそも虫歯は、ミュータンス菌によって起きる病気です。
ミュータンス菌が作る酸が徐々に歯を溶かし、やがて歯に穴があいてしまいます。
このミュータンス菌によって歯のエナメル質からカルシウムやリンが溶ける現象を、「脱灰」というのです。
食事をするたびに、口の中では脱灰と再石灰化が繰り返されますが、バランスが崩れて脱灰に傾くと虫歯が進行してしまいます。
進行を食い止めるには、再石灰化が正しく行われるように口内環境を整えることが大切です。

フッ素が再石灰化を促す

再石灰化の促進に有効なのが、フッ素剤入りの歯磨き粉です。
市販の歯磨き粉の多くは、フッ素が配合されています。
フッ素は、細菌の活動を抑える、溶けたエナメル質を修復する、歯質を強化する、といった作用があり、虫歯予防に効果的な成分です。
脱灰が進みエナメル質の中はスカスカの状態であっても、まだ穴があいていない初期虫歯であれば、フッ素配合の歯磨き粉を毎日使うことで、エナメル質を修復することが可能です。
しかし、せっかくフッ素配合の歯磨き粉を使っても、プラークが残っていると、虫歯が進行してしまいます。
奥歯の表面の溝、歯と歯の間、歯の根元などはプラークが残りやすいため、虫歯になりやすい傾向があります。
丁寧な歯みがきを心がけるようにしましょう。
 

毎日の正しい歯磨きで虫歯ケアを

いかがでしたでしょうか？
この記事を読んでいただくことで、初期虫歯は再石灰化で自然治癒が可能なことがご理解いただけたと思います。
毎日の正しい歯磨きは、虫歯ケアにつながります。
健康な歯を目指す方はぜひ参考にしてみてくださいね。
当院では、基本に忠実かつ丁寧な治療を通じて患者様への負担の少ない施術を行います。また予防歯科にも注力しており、患者様の天然の歯を守るべく歯のケアに対しての指導も行っております。
歯医者をお探しなら、ぜひ長崎県大村市の大村ファミリー歯科へご来院ください。

2023-01-24 10:35:19

歯の豆知識